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Apple Care+で1年半使ったiPad Proを交換してもらえた話

約7分
Apple Care+で1年半使ったiPad Proを交換してもらえた話

iPhoneやiPadなどのApple製品を購入するに際して、Apple Care+に加入するかどうかは、大きな論点の一つと言えるでしょう。
iPad用のApple Care+のプランでは、iPad Proで税別14,800円、無印iPadで税別8,400円もするので、ただでさえ高額なiPadが、さらに1万円ほど高くなると思うと、少し考えられます。

今回、2017年に購入し使い倒していたiPad Proを、2018年末に修理に出したところ、Apple Care+の恩恵で交換品に代えてもらうことができました。

そこで、Apple Care+で交換してもらえるまでの流れと、僕が考えるApple Care+のコストパフォーマンスについて語ろうと思います。




Apple製品の保証の仕組み

Mac, iPhone, iPadなどには、製品購入後1年間、「ハードウェア製品限定保証」というものが付帯します。
これは、あくまで製造上の呼称について保証されるものなので、落として割れたとか、水没したといった過失や事故による損傷は、この保証の対象外です。

したがって、購入後1年以内であっても、自分のせいで破損した場合は、全て実費で修理代を請求されてしまいます。

これに対し、Mac, iPhone, iPadなどの製品購入後30日以内のみ加入できる「Apple Care+」という保証制度は、保証期間が2年間になるだけでなく、過失や事故による修理も保証に含まれます。
この点は、期間の違い以上に大きな違いだと思います。

ただ、過失による破損も、無尽蔵に保証してもらえるわけではありません。
あくまで、割安で修理してもらえる、ということなのです。

例えばiPadであれば、4,400円(税込)、Apple Pencilは3,400円(税別)のサービス料が必要になり、しかも2年間で2回までという上限があります。
実費で修理をするよりは圧倒的に安いので、一度でも画面を割ってしまったら、ある意味で「元は取れる」もののように思われます。

実際、元は取れるのか?

私の考えでは、iPhoneやiPadについてはApple Careの加入料も安いため、基本的には「元が取れる」と考えています。
その根拠はいくつかありますが、主に以下の2点がポイントかと思います。

  • ケース・ガラスフィルム買いすぎ問題
  • 中古転売時の残存価値の高まり

Apple Care+に加入することの最大のメリットは、割れてしまう・傷がついてしまうことを心配せずに、本来の設計通りのiPhoneやiPadを楽しめることです。
破損を心配するあまり、ガチガチのケースを付け、分厚いガラスケースを貼ったiPhoneは、もっとゴツイAndroidでも買えばいいのに感をぬぐえません。

とはいえこれはApple好きが語りがちな「感情的な」理由かもしれません。

しかし、「経済的にも」Apple Care+のコスパに分があるのではないかと思えます。

ガラスフィルムは、安いもので1000円程度、高いものでは5000千円近くします。
また、ケースもしっかりと全面を保護してくれるものや、ケースを付けてもお洒落なものを買うと、5000円〜1万円近い費用が掛かってしまうこともあります。
ガラスフィルムを最安の1000円程度のものにし、ケースも2000円程度に納めたとしても、ガラスフィルムは液晶以上に割れやすく欠けやすい為、2年間も使っていれば2回は買い替えが必要でしょう。

こんなことをしていると、あれよあれよと言う間に、Apple Care+の加入費用である8000円に近づいていきます。
そんな中、ガラスフィルムを貼っていたのに液晶が割れた・・・となれば、さらに数万円の修理費用を持っていかれる訳です。
数千円の節約のために、結構リスキーな賭けじゃないですか?

であれば、最初からフィルムもケースも使わずに、ありのままのiPadを利用して、運悪く壊れたら4000円で交換してもらう方がスマートなのではないかと思うのです。

さらに、Apple Careへの加入の背中を押す要素として、メルカリやラクマなどのフリマアプリの存在があります。

Apple製品は、かなりリセールバリューが高いことで知られています。
かつては、これを中古で買い取ってくれるお店に持っていき、換金していた人が多かったのではと思いますが、やはりそうした店舗の買取価格は、流石に元値の半分程度にはなってしまいます。

しかし、この中抜きがない直接取引のフリマアプリであれば、8万円台で購入したiPad Proが、1年後に7万円台で売れてしまうこともザラです。
その際、Apple Care+の保証期間が残っていることは、価格を維持する上で極めて重要な点です。

フリマアプリで購入する側としても、Apple Care+の残り期間が判れば、たとえ不良品をつかまされても交換できると言う安心感があります。
売る側としても、売る直前に修理に出し、交換機に変えてもらえれば、「Apple整備品」やら「新品同様」やらと称して販売することができる訳です。

以上のように、保護ケースやフィルムをやたら買うより、最初からApple Careに加入してしまった方がお得になりそうなこと、しかも中古で転売するときにも高値で売れるメリットの2点を考えると、かなり確実に元が取れると言えるのではないかと考えます。

これがMacですと、そもそも外に出して持ち歩いてないので壊れにくいとか、Apple Careへの加入料もiPhoneやiPadに比して非常に高いと言うことから、また別の考え方もあるかと思います。

iPadなどのApple製品の修理までの流れ

では実際にiPadやiPhone不具合が出たらどうすれば良いのでしょうか。

私が長らく使用していたiPadは、液晶に若干のシミ(小さな円形の部分だけ白く明るい)症状が出ており、あまり使用上は気になりませんでしたが、中古で売ることを見越して修理に出しました。

Appleの公式サポートサイトから、「iPadの修理を申し込む」ページにいきます。

「修理と物理的な損傷」から「ディスプレイが期待通りに機能しない」と選んでいくと、次のように製品を発送するか、チャットやコールセンターと話たいか、店舗への持ち込み修理を行うかを選ぶ画面になります。

コールセンターでの電話問い合わせは、中々繋がらないのであまりオススメしません。
さっさと配送を選んでしまえば、後日ヤマト運輸が梱包材を持って家に取りに来てくれるので、一番楽だと思います。

配送が完了すれば、後日、Appleの技術者が症状を確認して、無償修理の対象か、Apple Care+のインシデント料(4400円)が必要かを判断し、メールでの連絡がきます。

僕の場合、液晶の不具合だけでなく、本体が曲がっていたそうで、結局4400円での有償修理となりました。
メールでの案内に従って料金を支払えば、修理が進みます。

実際には、修理とは言うものの、交換機を発送してくれるだけだと思われます。

ちなみに今回は交換になるのか自分としては確証がなかったため、梱包材を持って取り来ていただく方式を選びましたが、Apple Care+に加入していると、交換機が速攻で送ってもらえるサービスを利用することもできる特典があります。

気兼ねなく使用したいなら。2年後に売るなら。迷いなくApple Care!

と言うことで、以上のような手続きを踏んで、僕のiPad Proは、ピカピカの交換品に姿を変えてくれました。
新品を購入する時点で、将来中古で売ることを踏まえて価格を判断しているので、状態が良くなってよりリセールバリューが上がるのは喜ばしいことです。

Apple製品は高いと言われますが、保証を活かしながら大切に使えば、ほとんど変わらぬ値段で売れるため、かなりコストパフォーマンスはいいと言えると思います。

割れてしまったiPhoneやiPadは、売ろうとしても売れません。
機種にもよりますが、わずか数千〜1万円強で加入できるのですから、Apple Care+に入っておくことをおすすめします。




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