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勉強用にプラチナ万年筆 #3776センチュリーが最高すぎた

約4分
勉強用にプラチナ万年筆 #3776センチュリーが最高すぎた

iPad ProとApple Pencilでペーパーレスライフを推し進めていても、会社での仕事中や外勤中には、やはりペンが必要になるシーンは多い。
また、たとえば数学の勉強をするときも、やはり紙のノートを計算用紙とするのがベストだと思う。手が疲れないペンは必需品だ。

そんな常日頃から持ち歩くペンを何にするか、拘りを持っている人も多いのではないだろうか。
私は長らく4C規格のボールペンを使用して来たが、1年ほど前、万年筆デビューをしてみることにした。

その時に購入したのが、今日紹介するプラチナ万年筆の#3776センチュリーだ。
1年間使ってみて、その美しさと使いやすさに、すっかり気に入ってしまった。




7,000円〜1万円程度で買えるフラッグシップ万年筆

プラチナ万年筆の#3776センチュリーは、リニューアル前の製品まで遡れば、1978年に発売された超ロングセラー商品だ。

3776という数字は富士山の標高にちなんだもので、商品の型番というわけではない。
1978年発売の「#3776」が、2011年にフルモデルチェンジされ、現在の「♯3776センチュリー」シリーズとなった。

大体7,000円代から購入できるプラチナ万年筆のもっとも標準的なシリーズと言えるだろう。
私が購入したのは、14金のペン先に、ロジウムメッキを施した少し高級な#3776センチュリーで、ネット上で1万円くらいで購入した。

#3776センチュリーは、同じモデルで色やデザインが異なるものが頻繁に発売されており、限定モデルを集めるという楽しみもある。
中が透けて見える透明軸や、青や黒の色のついたスケルトン、独特の軸の凹凸があるもの、はたまた蒔絵など、自分好みのデザインがきっと見つかるだろう。
私は黒色のスケルトン軸である「ブラックダイアモンド」を選択した。

万年筆の楽しいところは、使用するインクを自分の好きなように選択できることだ。
私は、ペリカンのロイヤルブルーインクを#3776に入れて使用している。

万年筆というと、「書くのにコツがいるのでは?」と思う人もいるかもしれないが、特に難しさは感じない。
力を入れずともスラスラ書けるので、打ち合わせ時のメモなど、早く書きたい時には重宝する。

また、ペン先の太さを選ぶことができるのも嬉しい。
私は結構ノートに細かい字や数字を書き込むことが多いので、「細字」を選んだが、用途によって「中字」や「太字」も選択することができる。

スリップシール機構で万年筆のデメリットも克服

万年筆の最大の弱点は、しばらく使わずにおいておくと、インクが乾いて固まってしまうということだ。
出張が続いたり、しばらくiPadだけでやっていけたり、ペンを全く使わない期間もあるにはある。
その都度、乾いて固まるのを防止するためにインクを抜いておく必要があるというのは、あまりにも面倒だ。

#3776センチュリーがこれだけのロングセラーとなっている要因の一つが、キャップの密閉性が極めて高いことで、インクが殆ど乾くことがない「スリップシール機構」の存在だろう。

キャップの中を見てみると、奥の方にバネがあり、またペン先を密閉するためのゴム部分が見える。
スリップシール機構の仕組みは、奥の方のバネの力で、インナーキャップ(内側のゴム部分)と、ペン本体の首軸が密着し、気密を高めるものだ。

スリップシール機構のおかげで、長期間全く使っていなくても、ペン先が乾くことなく、スラスラとインクが出続ける。
私も、1か月ほど使っていない時期があったが、その直後でもドバドバインクが出て、全く違和感なくペンを使用することができた。
複数の万年筆を持っている人や、毎日頻繁に使用する訳でもない人には、スリップシール機構は必須の機能だと言えるだろう。

とはいえ、いくらスリップシールでも、キャップを閉めなければ意味がない。
参考書を読みながら、数ページごとに問題を解く場合など、キャップの開け閉めが面倒と思うこともある。

この点は、万年筆を使う以上仕方がないことだ。
自分の使い方を振り返り、キャップの開閉がどの程度必要になりそうか考えた上で、万年筆にするかボールペンにするかを決めた方がよいだろう。

使っていて気持ちの良いペンを持とう

今では、普段の書き物は全てこの#3776センチュリー1本でこなしている。

勉強をするときも、万年筆で計算問題を解くのは楽しいし、力が殆どいらないので、手が疲れることも少ない。
会社での打ち合わせ中、大量に速記する必要がある場合も、手が楽なので嬉しい。

昔ほど頻繁に手で文字を書くことがなくなった今、たまーの機会に文字を書くときには、折角だしちょっとこだわって、お気に入りの万年筆を使ってみてはどうだろう。




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